|
Lorelei
全長 2600[mm]
全幅 690[mm]
全高 560[mm]
トレッド(後) 550[mm]
ホイールベース 1970[mm]
大会記録 211.315[km/l]
構成
この車体は前1輪後2輪という構成になっている。この構成にした理由は、エコランで使うマシンではドライバーやエンジンといった重量物が車体後部に集中しているため、後輪にかかる荷重分散を狙ってである。荷重が偏っていると、荷重が集中したタイヤの転がり抵抗が特に悪化し燃費に影響する。特に後輪は加速時に車体の加速度により荷重が増大するため、なるべく各車輪にかかる荷重は均等な方がよい。
駆動系
駆動系としては、エンジンのクランクシャフトから遠心クラッチを介し、そこからチェーンで左後輪に動力を伝達している。
左後輪のみの駆動では直進できないと思われる方が多いと思うが、買い物用の3輪自転車やかつてのオート3輪、また一部の3輪バイクや模型自動車で片輪駆動が採用されている。これらが問題なく直進できていることからローレライにおいても片輪駆動を採用した。
ステアリング
前1輪で悩むのがステアリングである。精研で作れる構造ということで、平行リンクを応用した機構を用いて車輪内に擬似的にステアリング軸があるようにした。また車輪位置をオフセットして(ずらすこと)トレール量を25mmとった。
フレーム
昨年度のフレームの課題であったドライバーの目の前にハンドルがあるために乗りにくいという欠点を改善するため、ドライバーのひざ上には特に何もないようにした。また前輪とドライバーが隔離されるように注意した。また車体底面の縦桁材の間隔を昨年より狭くした。これはドライバーの体重を支える横桁の削減を狙ってのことだったが、この結果エンジン基部の剛性も向上した。
その他
タイヤのアライメント調整が過去の精研マシンではきっちり行えていなかった。そのため今年は横滑り計を製作し、後輪のトー角を0度となるように調整した。(エコランでは惰性直線走行が重要であるため)
カウル
前方のリンクが複雑なため、車体との干渉を考えると完全に覆うことができない。それを補うために、タイヤカバーでタイヤを覆い、かつエンジンルームも覆うことで走行中の空気の巻き込みや抵抗を極力減らすような作りにした。次年度はフルカウルも視野に入れて制作に取り組みたい。
まとめ
練習走行ではセルモーター用のバッテリーが上がってしまい5周目でリタイアしたが、幸いなことに大会の決勝走行で完走することができた。先輩方のサポートのお陰で完走することができ、昨年の記録を上回る成績を残せてうれしい。
|